ごみ収集車も帰ってきました。一日に約250台のごみ収集車が搬入されるそうです。お疲れ様です。
これは、ごみピットです。搬入されたごみは、このごみピットに集められます。このごみピットでは約5日分のごみを貯めることができるのだそうです。貯められたごみは、ごみクレーンでよく攪拌されます。このクレーンは頭脳的な動きをするそうで、下のごみを上へ上へ積み上げるように、毎日動いているのだそうです。ごみクレーンが一度に掴む量は、約5トンだそうです。ごみピットで攪拌されたごみは、ごみクレーンがごみホッパに投入します。
ごみは、流動床式熱分解炉で、約500℃から600℃でガス、および チャー(灰のようなもの)、タール(油のようなもの)に分解され、ガス化され、熔融炉へ送られます。次の燃焼熔融炉では、約1,200℃から1,300℃以上の高温で熔融されます。そしてできたものが、建築材料で使われるスラブになります。
これが、ごみ処理でできたスラブです。「これが、ごみからできたんだね~」と驚いていました。建築の材料として再利用されます。ブロック、コンクリート、アスファルトなど、混ぜる割合が決まっているそうですが、再利用のスラブの使用が国より認可されたそうで、再利用品として販売されるそうです。
これは、以前使用していた処分場です。現在は建物だけ残っており、現在の処分場が使えなくなったら、これを壊し、立て直すのだそうです。現在の処分場は、最新鋭の設備、システムで稼動されています。他の市でもこのような立派な施設はないそうです。以前は、農村地帯でしたが、最近は住宅も増え、臭いの問題もあるということで配慮されています。ダイオキシンなどの大気汚染もありません。とってもクリーンなイメージです。周辺環境に配慮された施設となっています。
さすがにエコを追求しているだけのことはあります。屋根には、太陽光発電があります。
ヒートアイランド現象を防ぐ屋上緑化も施してあります。草の名前は、メキシコマンネンソウという名前です。メキシコらしく多肉性の植物で、繁殖力があるそうです。
インタープリターが着用しているジャケットです。これは、ペットボトル再利用してできているそうです。
この施設でできた電力は、この施設や周辺の老人福祉施設に供給しており、なおかつ、余った電力は、地元の電力会社に月に約1千万円ほど売っているそうです。発電量は最大で6,500kWで、約2,000世帯分の電気量に相当するそうです。
この処分場自体も環境、特に周辺環境へ配慮された施設でした。臭いもなく、ごみを再生し建築資材に利用され、余熱は施設内で利用、電力会社へ販売、有害物質も集塵機で除去、ごみ汚水は排水処分場で処理され、施設内で利用、と余すところなく利用されています。どこの町にもないごみ処分場は、私たちの誇りですが、まずは、ごみを出さないようにすることから始めなければいけませんね。
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