2013年10月30日水曜日

豊田市地震対策事業者連絡会

今日は、豊田市福祉センターにて開催された豊田市地震対策事業者連絡会に参加しました。
今回で第11回目となり、豊田市に防災基本条例制定の記念講演会となりました。

太田豊田市長より、豊田市防災基本条例制定までの経緯や思いが語られました。
この条例は、愛知県内では、隣接している岡崎市に次いで2番目、全国では16番目の制定だそうです。
 
3部構成になっておりました。
 
第一部は、豊田市防災基本条例検討委員会委員長の山崎氏より、基本理念を伺いました。
当地は、3たび豪雨に見舞われ、今後は南海トラフの巨大地震の発生が危惧されている地域です。公の力、企業の力、民の力を合わせ持って、連携し、災害対策や救助に努めるよう、制定されたと言われていました。
 
第二部は、実際の地域での取り組み事例を、自治会の自主防災会会長の谷澤氏より伺いました。
この方は高校の先輩で、長きに渡り豊田市の消防団長を務められていました。
日常化してされている防災対策には説得力があります。
日々の生活の中で、地域との連携が図れるよう、隣近所のお付き合いが希薄にならないことが大切だと言われていました。
ややもすると個人情報に踏み込まれがちだが、連携を保つためには、コミュニケーションが必要で、ご近所の様子もある程度把握し、その延長線上に助け合いがある、
地元のイベント(運動会、盆踊り)には進んで参加をし、顔見知りになっておく、
率先して防災を行うリーダーの存在とそのリーダーを称賛する周囲の目が必要である、
人任せにせず、自らが行動できるようにする、
などなど貴重なお話を聴きました。
個々のつながりから、地域力をつけると防災対策に結びつくとのことです。
東日本大震災のときから、「絆」という言葉を耳にしますが、地域連携には日常から培われた絆が必要ですね。
 
第3部は、財団法人都市防災研究所上席研究員 守(もり)茂昭氏より、「災害時の機能継続 DCPが豊田市に寄せる期待 」とのタイトルでお話を伺いました。
守氏は、東京都周辺防災隣組の事務局長も務められています。
DCPとは、District Continuity Planの頭文字で、地域の災害時機能継続のことです。
企業ではBCPを構築しているのですが、企業や個々の連携でDCPを進めるということです。
守氏は東京都心のある地域で昼間の人口が25万、その地域で住民票のある人がわずか19名という状況下で、どのようにDCPを行うのかという問題に直面されたそうです。
都市化が進み、便利になればなるほど、その反動で災害には脆弱である、と指摘されていました。
隣人が誰かわからないという都市部での協力体制は無理があるということです。
また、公共交通の発達により、遠方まで出勤し、帰宅困難になるケースが多くなるとも言われていました。
帰宅困難の意味は、ただ帰宅できないのみならず、陰でその影響を受けることが多いとのことです。
怪我をしても医者に通えない治療困難、遠方の学校に通わせている子供の親の子探し困難、薬屋さんが被災し処方困難、道路状況の悪化から起こる宅配困難、マンションなどのエレベーター故障から起こる昇降困難、などがあるそうです。
守氏は最先端技術を持つ地場産業から、その技術を駆使し、災害に強い都市になってほしい、と締めくくられました。

今日のお話は大変勉強になりました。
これは、豊田市上下水道局が作った災害備蓄用ペットボトル水、とよた水物語です。
豊田市内の浄水場から採取した水を活性炭フィルターでろ過し、加熱処理したものだそうです。
賞味期限は5年間です。

今回は、個人家庭のみの申し込みです。
企業は来年度から予定するそうです。

防災に対する有意義なお話を伺い、充実した時間でした。



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