2012年11月30日金曜日

お気遣い

昨日、高校時代の部活動(バスケット部)の恩師から、お葉書を頂戴しました。

この10月に私の母親が、病気で他界いたしました。
11月半ばに、恩師に喪中葉書を宛てたところ、このようなお葉書をいただきました。

「淋しさの目の行く先につわの花   夏目漱石

ご母堂様のご逝去を心からお悔やみ申し上げます。七十七歳、まだまだお若い、とお申し上げてよいお年でしたのに・・・。
しばらくはお淋しい日々がつづくことと思いますが、どうぞお体にご自愛をいただきながらお過ごしください。」

今まで、友人、知人から喪中のお葉書をいただいても、淋しいことだろうな、言葉をかけてあげる心遣いくらいないといけないな、と思うだけで、年賀状代わりの返信をしたことがありませんでした。こうして、いただくと心温まりますし、心遣いが伝わり、嬉しい気持ちになります。

恩師は夏目漱石の句を添えてくださいました。
つわの花 とは、つわぶきのことです。
つわぶきは、ホテルの前身である旅館時代、庭先に斑入りのものが植わっていました。
熱の出た娘に、母がつわぶきの葉をつぶし、足の裏に貼ると下がるというので、試したことを思いだしました。
黄色の花が咲きます。
偶然、庭に咲いていたつわぶきと母への思いが重なりました。

恩師からお葉書をいただいた翌日、業界の先輩だった方より、丁重なるお手紙をいただきました。業界での思い出、母の人となりなどが連綿と書き綴られていました。目頭が熱くなってきました。
私自身この先輩より、業界のこと、商売のことを教えていただきましたが、先輩によると、母からも学ぶことがあったとありました。人と人とのつながりの大切さも学びました。

携帯電話のメールで、心配してくださった友人もいました。

ふと思い、仲の良い友人何名かには、年賀状変わりに、クリスマスカードを送りました。
何とか元気だよ、心配ないよ、の印です。

自分のありのままの気持ちを相手に伝えることの大切さを改めて学びました。
母の教えもありますが、人への気遣いを忘れないように日々を送りたいものです。

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