私のホテルにも、理由(わけ)あり品(お部屋)があります。ちょっと窓が小さく、日中ほとんど日が差し込まず、暗いお部屋です。随分昔の話ですが、このお部屋をご予約の際に、先に悪条件を申し上げ、ご納得してご利用いただいたことがありました。事前情報をお客様に知らせることはホテルマンとしての努めだと思っていたからです。ご利用後、感想をお尋ねしたら、「暗くて、よく眠れたよ」というお声でした。この貴重なお声を反映させ、「夜遅く帰り、寝るだけだから」とか「少し暗めのお部屋の方が安眠できる」というお客様におススメする、という観点で、お客様の体験を文字にして、理由(わけ)あり品(お部屋)として販売しています。画像は、フレッシュを使用しているため、明るく感じますが、実際は、暗いです。
先日、量販店で350mlの缶ビールを購入しました。景気の影響で発泡酒にしました。(一日1本ですよ~) 運の良いことに、いつも買うビールのケースの底に、カレーの素がおまけでついていました。「限定」、しかも「おトク」という文字に弱い私は、1ケース買うところを2ケースも買ってしまいました。 ^^V もし、このビールを飲んでいなくても、「お得」文字に惹かれ、購入していたと思います。ビールメーカーとカレーメーカーはもちろん異なりますが、上手くコラボレーションしていますね。(限定商品ですので、今は終了していると思います)
そういえば、おまけ付きの女性誌も発売されています。おまけ付きの雑誌と言えば、小学生や少女マンガくらいでした。最近は、20、30歳代の女性ファッション誌に、ブランドのかわいらしい、ちょっとしたポーチや手提げ袋がおまけでついていたりします。買ったりはしないものの、テレビCMで聞こえてくると、「えっ!何、何???」って、反応して、見入ってしまいます。
消費行動を喚起させる手法として、消費者の消費行動プロセスを分析し、その頭文字をとったAIDMAが知られています。
A(attention 注意を惹く 「あら、あれは、何かしら」 ) 認知段階
I(interest 興味、関心を持たせる 「これ、いいな~」 「私にピッタリ!」 ) 感情段階
D(desire 欲しいという気持ちを持たせる 「使ってみたいな~」 「ほしいなぁ~」 ) 感情段階
M(memory 欲しいものを記憶に留める 「○○の■■(商品名)ね」 ) 感情段階
A(action 購入する 「よし、決めた!これを買おう」 ) 行動段階
理由(わけ)あり商品やおまけ付き商品は、消費行動の入り口である一つ目のA(attention)が、斬新で、今までにないような鮮烈なものであれば、I(interest)やD(desire)までの時間は短く、M(memory)などはほとんどなく、即座にA(action)へと行動を起こさせている気がします。
商品を提供する側も、商品を購入する消費者になります。消費心理を考え、提供したいものです。
4 件のコメント:
わけ有商品、いいですよね!我が家で使う分には
十二分な気がします。
家は 宿自体がわけありなんでお電話で一通りの
ことをご説明します(^_^.)それでも良いと仰って
くださるお客様のみお泊り頂いています。
綺麗で設備の整った宿に改装したくても無理ですから
仕方ないのですが いつか、改装するぞ!と夢を
まだ抱いています(笑)
雑誌の付録も可愛いポーチとか付いてくるのですね!
龍馬伝。岩崎弥太郎の奥さんが、売れない材木に、おまけつけたら?と。けっこうあのシーンはインパクトありました。おまけブームがやってきたかも!w
さち姉さん
おはようございます。
わけあり、とか、おまけ と言う言葉に靡きますよね。
やはり、お客様への事前情報は必要だと思っています。
こちらは常のことなので、わかっているつもりでも、初めてみえるお客様には十二分に説明をしないといけないですね。
改装の夢、持ち続けましょう ^^
最近のファッション誌に付いていますね。少女時代に読んだ、「りぼん」とか「なかよし」なんていう雑誌の付録感覚だと思います。
iさま
ご投稿ありがとうございます。
ブームであるのに、龍馬伝を見ておりませんでしたm(_ _)m 今度、見てみますね。
龍馬伝を観ている家族からのコメントです。
勝った負けたという力関係で成り立った時代から、血を流さず、戦いに挑む、という時代に変えていったようだ、
と言っていました。
売れない材木のお話については、こう申しておりました。
「何をおまけにつけても売れなかったようだけど、人の気持ちをおまけにつけたら売れたらしいよ。」
しかしながら、岩崎弥太郎の奥様の目のつけどころは素晴らしいですね。
おまけつきはテレビの影響が大かもしれませんね。
「心」に響くことが商売のおもしろさや極意だと思います。形に表れているおまけとともに無形の心もおまけされている、だから選ばれ、選ぶのでしょうね。
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